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パワーポイントは優れたプレゼンツールですが、その多機能さゆえ、ときには使いたい機能になかなかたどり着けなかったり、思わぬ自動補正機能に振り回されてしまうことも。そこで今回はプレゼン資料作りを効率的に進めやすくする・資料作りに手をつける前にぜひ押さえておきたいオススメの設定を3つ紹介します!

パワポの資料作りにありがちな問題

パワーポイントを使って資料作りを進める中で、皆さんはきっとこんな「煩わしさ」を感じたことがあるのではないでしょうか?

問題1|奥まった機能の呼び出しが面倒

たとえば要素を左右反転させたり、整列させたいとき「配置」機能が便利ですが、この機能、呼び出すまでには意外に手間がかかります。たとえば「整列」機能なら、操作対象の要素を選択した状態で「配置」→「整列」→「左右に整列」で3ステップ。頻繁に利用する機能なら、できれば1ステップですばやく呼び出したいところです。

問題2|資料作成途中の画質劣化

続いては「画像」の話。皆さんは画像の拡大/縮小を繰り返す中で、いつの間にか解像度が下がってしまい(ドットの粗が目立ったり、モヤっとしてしまう)、困ったことはありませんか? これは画像の容量を最適なサイズに保つためにパワーポイントが自動調整を行なった結果なのですが、スライドの見せ方を試行錯誤している間なら、元々の解像度はキープしておいた方が何かと都合がいいはずです。

問題3|テキストの不要な自動変換

そのほか地味に体力を削られるのが、小文字→大文字の自動変換。英文の先頭一文字が大文字になるのは確かに正しい動作ではあるものの、その変換が不要なときも多々あるでしょう。

これらの問題、パワポの設定で解決できます!

ということで、パワーポイントにありがちな煩わしさ(問題)をいくつか紹介しました。皆さんもきっと思い当たるフシがあったのではないでしょうか。そしてこれらは全てパワーポイントの設定で解決できます。つい面倒くさがってそのまま作業を続けてしまいがちですが、はじめに一度設定してしまえば以降は快適に資料作りを進められるため、作業に本格的に手をつける前に対処してしまいましょう!

目次|01|クイックアクセスツールバー

それでは、大きく3つ「クイックアクセスツールバー」と「画像の解像度をキープする」「テキストの自動調整機能OFF」を紹介します。まずはクイックアクセスツールバーから進めていきます。

TIP 1|頻繁に利用する機能は、クイックアクセスツールバーに配置しておくと便利!

クイックアクセスツールバーとは、パワーポイントの機能をすばやく呼び出すための「ツールバー」です。頻繁に利用する機能をこちらに配置することで、資料作りを効率よく進めやすくなります。よく利用するけど奥まったところにある、そんな機能にうってつけともいえるツールバーです。

設定は「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバー」から実行できる

設定はパワーポイントの「ファイル」メニューを選択し、「オプション」→「クイックアクセスツールバー」から実行できます。使いたい機能を画面左のリストから右のリストに追加してください。追加した機能が画面の上部に常に表示されるようになります。

― クイックアクセスツールバーに配置しておきたい ― オススメの機能

クイックアクセスツールバーに配置しておきたいオススメの機能としては上記のようなものがあります。配置機能を中心に、1クリックでは利用できないものを集めたかたちです。もちろんそのほか「私は普段よくコレを利用している!」というものがあれば、追加するようにしてください。大切なのはあくまで自分自身が使いやすい、ということです。

設定ファイルのインポート方法

ちなみに、一から設定をするのは大変という方向けに、当サイトオススメの設定をエクスポートしたファイルを公開します。以下のリンクをクリックしてダウンロードしてください。

  • 本設定ファイルをロードするとクイックアクセスツールバーの配置が変わります。もし設定のカスタマイズを行なっている場合は、あらかじめバックアップを取得(既存の設定をエクスポート)した上で、本ファイルをロードするようにしてください。
  • 本設定ファイルを利用できるのはWindows版パワーポイントのみです。

ダウンロード後は「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバー」画面右下の「インポート/エクスポート」ボタンを押下し、「ユーザー設定ファイルをインポート」を選択、ダウンロードした設定ファイルをロードします。

クイックアクセスツールバーの位置/ラベル表示の有無を変更する方法

なお、クイックアクセスツールバーは表示位置を「リボンの上/下」から選択できます。また「ラベルの有無」も選択できるため、使いやすいと感じる方を設定するようにしてください。

目次|02|画像の解像度をキープする

続いては「画像の解像度をキープする」です。

TIP 2|編集中の画像の解像度は、パワーポイントのオプション機能で調節できる

パワーポイントに埋め込んだ画像の解像度は、どれぐらいの品質を維持するかを選択できます。またトリミング(画像の一部分だけを切り出す)したときに隠れた部分を残すか否かも決められるため、併せて作業を始める前に設定しておくとよいでしょう。当サイトのオススメとしては「作業中は高解像度を維持・トリミング部もそのまま残しておき、資料の提出時に調整する」です。

設定は「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「イメージのサイズと画質」から実行できる

これらの設定方法は設定は「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「イメージのサイズと画質」から実行できます。上記を参考に設定してみてください。ただこの設定をするとファイルサイズが肥大化しやすくなるため(とはいえ、今時のPCのスペックであれば、そう気にする必要もないでしょう)、併せて圧縮する方法もお伝えします。

ファイルサイズを小さくしたいときは、保存時に画像の圧縮・トリミング部の削除が可能。

ファイルの圧縮は、ファイルの保存時にオプションを指定します。「ファイル」→「名前をつけて保存」→「その他オプション」→「画像の圧縮」を選択してください。

迷ったときは、ひとまず「印刷用」を選択

画像の圧縮ダイアログで、圧縮の度合いを調節できます。迷ったときには、ひとまず「印刷用」を選んでおけば、潰しが効きやすいです。なお、ファイルの保存時に元々のファイルを上書きしないよう、くれぐれもご注意ください!

目次|03|テキストの自動補正機能OFF

それでは最後に「テキストの自動調整機能OFF」について紹介します。

TIP 3|編集中の(不要な)自動調整もパワーポイントの設定で無効化が可能

パワーポイントにテキストを入力すると、自動的に補正がかかることに気づくはずです。たとえば、文の先頭のアルファベットが小文字から大文字に変換されたり、またシングルクウォートやダブルクウォートなどの引用符が前後の違いのあるものに置き換わったり、また「https://」で始まるテキストは自動的にハイパーリンクに変換されたりなど。とはいえ多くのケースにおいて入力したテキストは”そのまま”の方が、何かと都合がいいように思います。そこで今回はこれらの自動調整機能をOFFにする方法を解説します。

設定は「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「オートコレクトのオプション」から実行できる

設定は「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「オートコレクトのオプション」から実行できます。

先頭文字の自動大文字変換を解除したいときは、下記項目のチェックを外す

「オートコレクト」タブを選択し、上記項目(□2文字目を小文字にする □2文字目を小文字にする □文の先頭文字を大文字にする □曜日の先頭文字を大文字にする)のチェックを外すと、文の先頭のアルファベットの小文字→大文字変換を停止できます。

引用符/リンクの自動変換を解除したいときは、下記項目のチェックを外す

また引用符およびハイパーリンクの自動変換解除については、同ダイアログの「入力オートフォーマット」タブを選択し、上記2項目(□左右の区別がない引用符を、区別がある引用符に変更する □インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する)のチェックを外してください。

ちなみに、英単語途中の改行回避が不要な場合は、これも設定で無効化できる

ちなみにテキストの自動変換といえば、長い英文を含んだテキスト(たとえばウェブサイトのURLなど)を両端揃えで表示したときに、文が間延びしてしまった経験はないでしょうか? これはパワーポイントが英単語途中の改行を避けた結果です。

設定は編集中のテキストを選択した状態で、「ホーム」→「行間」→「行間のオプション」を選択

この現象は英単語途中の改行を許可することで解決できます。対象テキストを選択した状態で「ホーム」→「行間」→「行間のオプション」を選択後、「体裁」タブにて「□ 英単語の途中で改行する」にチェックしてください。

サマリー

以上、プレゼン資料作りを効率化する・作業に取り掛かる前に押さえておきたい設定として「クイックアクセスツールバー」「画像の解像度をキープする」「テキストの自動調整機能OFF」を解説しました。

 細かな設定の話かもしれませんが、柔軟な思考のためには作業に集中できる環境作りも大切です。当ノウハウが皆さんのよりよい発想・資料作りのお役に立てれば幸いです!

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