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画像やテキストの配置がうまくいかない、位置決めに時間がかかる、資料全体でまとまりがないなど、スライドへの要素の配置にお悩みなら、ぜひパワーポイントの「ガイド」機能を試してみてください。ガイドをうまく活用すれば、要素の配置をスムーズに進められるだけでなく、資料そのものの説得力を増す効果が得られますよ!

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当記事の動画版はこちら。

01|ガイドを使うメリット

それでは、まずはガイドを使うメリットから確かめていきましょう。

ガイドを使うメリット

ガイドを使うメリットには大きくふたつ。「要素の配置・整列がスムーズになる」、そして「資料の説得力が増す」という点が挙げられます。

要素の配置・整列がスムーズになる

まずは「要素の配置・整列がスムーズになる」から。私たちはプレゼン資料を作るとき、テキストや画像などの要素をスライドに配置していきますが、基準となるものがないと、どうしても迷ってしまいますよね。また、各要素の端や中心を揃えたくても、目視だけで揃えるのには、さすがに限界があります。しかし、ここにガイドがあれば、ガイドを基準にすることで、要素をすばやく・キレイに配置しやすくなります。

資料としての説得力が増す

続いてもう1点「資料の説得力が増す」ですけれども、これはどういうことかというと、ガイドを使うことでスライドをまたいだ要素位置の統一がしやすくなり、ひいては資料全体でビジュアルとしてのまとまりが感じられるようになります。要素が整然と並んだ様からは論理的に整理された印象が漂いますので、資料としての確からしさ・説得力が増すかたちです。少し感覚的な話かもしれませんが、決しておろそかにはできないと思います。

02|ガイドの種類

さて、それではガイドのメリットをおさらいしたところで、続いてはパワーポイントでどんなガイドが利用できるのか確かめてみましょう。

パワーポイントで使えるガイドの種類

パワーポイント利用できるガイド(的な)機能としては、「ガイド」と「スマートガイド」、そして「グリッド」があります。

ガイド・スマートガイド

「ガイド」とは、スライドに「線(補助線)」を表示する機能です。縦・横複数の線をスライドの任意の位置に引くことができます。そして「スマートガイド」ですが、これは要素の端や中心・等間隔位置を自動で検知し、補助線を表示してくれる機能。これを利用すると要素の整列がぐっと楽になります。

グリッド

そして最後は「グリッド」です。この機能を有効化するとスライドに方眼紙のようなマス目ができ、要素をこれに沿って配置できるようになります。ある程度ざっくりと要素の位置を揃えられるため、配置をスムーズに進められます。

  • 図のマス目は説明のための描写であり、実際にこのようには見えません。
  • 要素位置の微調整が必要になった場合には「CTRLキー」を押しながらカーソルキーを使用することで、細かな位置調整が可能です。
各ガイドを有効化する方法

なお、これらのガイド機能を有効化するには、上記「1|表示」タブの「2」のマークをクリックし、「グリッドとガイド」ダイアログボックスの該当項目にチェックを入れてください。間隔の大きさは「0.1cm(パワーポイントに設定可能な最小値)」がオススメです。

03|押さえておきたいガイド位置

続いてはプレゼン資料作りを効果的に進める上で押さえておきたいガイド位置を紹介します。

押さえておきたいガイド位置

ちなみに、なぜ「ガイド位置」なのかというと、パワーポイントでガイド機能を有効化した際、初期状態ではスライドの中央を示すガイド(縦横1本づつの線)が表示されるのみです。これはこれでもちろん必要なのですが、適度にガイドを追加することで、よりプレゼン資料作りが進めやすくなります。今回はビジネスシーン頻出のスライドサイズである「A4」と「ワイド画面(16:9)」で押さえておきたいオススメのガイド位置を解説します。

  • ここでいうA4は、パワーポイントにプリセットされている「A4 210 x 297 mm」を指します。国際規格のA4サイズよりもひとまわり小さいサイズ(27.517 x 19.05cm)である点に注意してください。
  • ワイド画面はパワーポイントの設定値「ワイド画面(16:9)」、サイズは「33.867 x 19.05cm」を想定しています。
  • ガイド位置の調整がうまくいかない(小数点以下を0.1cmきざみで変更できない)ような場合には、「グリッドとガイド」の設定を確認してください。
オススメのガイド位置|A4

それではまず「A4」から。ぜひ押さえてほしいガイド位置は「センターガイド」に加えて、「ヘッダー/フッターガイド」と「2分割ガイド」「3分割ガイド」です。ひとつひとつ解説していきます。

センターガイド|A4

まずは「センターガイド」です。これは文字通り、スライドの中心を把握するために使います。たとえば印象づけたいメッセージなど、短文のテキストをスライドの中央に配置するときは、こちらを目安にします。

ヘッダー/フッターガイド|A4

続いては「ヘッダー/フッターガイド」です。プレゼン資料おなじみのタイトルやコピーライト表記、ページ番号などを配置する際に目安となるガイドです。なお、本ガイドは「外周の余白」を取るためのガイドを兼ねています。スライドの端には原則余白をとるようにしてください。紙面に余裕ができてスライドの見やすさが増しますし、情報の整理も進めやすくなります。

2分割ガイド|A4

そして今度は「2分割ガイド」です。プレゼン資料では「ビフォー/アフター」や「課題/対策」「理想/現実」など、物事を対比で見せることが有効なシーンがたびたびありますが、そのように2つの事象を並べて見せるときに目安にするガイドです。

3分割ガイド|A4

最後は「3分割ガイド」。2分割に続き、やはり要素を3つぐらいは並べたいシーンもある、ということで、そんなときに目安にするのがこのガイド位置です。ちなみに、ときには4分割、5分割が必要なシーンもあるかもしれませんが、それはレアケースということで、個別に対応するようにしてください。

オススメのガイド位置|ワイド画面

そして今度はスライドサイズ「ワイド画面(16:9)」です。ガイド位置のバリエーションについてはA4と同じ。スライドのサイズ/縦横比が違うぶん、ガイド位置を調整しています。

センターガイド|ワイド画面

ヘッダー/フッターガイド|ワイド画面

2分割ガイド|ワイド画面

3分割ガイド|ワイド画面

04|ガイドの操作方法

最後に念のため、ガイドの操作に必要なパワーポイントの設定手順を紹介します。

ガイドの追加方法

ガイドを追加するときは、スライド上で右クリックし「グリッドとガイド」メニューから「垂直/水平方向のガイドの追加」を選択します。縦のガイドが必要なときは「垂直方向」を、横のガイドについては「水平方向」選んでください。なお、既存のガイドを「CTRL」キーを押しながらドラッグして増やすことも可能です。

ガイドの削除方法

一方ガイドを削除するときは、該当ガイドをポイントした状態で右クリックし「削除」メニューを選択します。ちなみに、削除対象のガイドを画面外にドラッグして削除することもできます。

TIPS

なお、ガイドの少し高度な設定方法についても触れておきます。パワーポイントにはガイドを引ける場所が3箇所あり「(通常の)スライド」と、スライドマスターの「マスター」と「レイアウト」で、それぞれ別にガイドを管理することができます。そのため、資料全体で共通して使用するガイドは「マスター」に、レイアウトごとに最適化したものは「レイアウト」に、作業の度に頻繁に位置を変えるものは「(通常の)スライド」に引くのが効率的です。具体的な設定例については、以下のリンクよりデザイン・テンプレートをダウンロードし、ガイドがどのように引かれているかチェックしてみてください。

まとめ

最後にまとめです。ぜひこれらのポイントを踏まえて、パワーポイントのガイドを使い倒してください。

パワポのガイドの効果的な使い方まとめ
  • ガイドを活用することで、伝わりやすく・説得力のあるプレゼン資料を効率よく作成できる。
  • パワーポイントで押さえておくべきガイド(的機能)には「ガイド」「スマートガイド」「グリッド」がある。
  • ガイドはスライドの「センター」「ヘッダー/フッター」「2分割」「3分割」の目安の位置に引くのがオススメ。
裏表紙

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